〈連想第13回〉
前回取り上げたSMAPとZOOは共に1990年代初頭から活動を始め、AOR、フュージョンを基調としたダンスミュージック、というサウンドも共通するものがありました。
初期の曲はほとんどを中西圭三が手がけ、サビのやコーラスも中西圭三が歌っていて、ハイクオリティなものばかりでした。
当時深夜のTVで「ダダ」という「リカコ」が進行役の番組があり、クラブでヒップホップやハウスなどのDJプレイに合わせてメンバー達が次々と踊る番組だったのですが、小学生の自分にとっては完全に未知な異世界でした。
でもそれがすごくかっこよく感じて、その後自分がブラックミュージックの深みにハマっていくきっかけの1つになったような気がします。
今回はそんなZOOから5選します。
1 choo choo train(1991)
色褪せないかっこよさがある「中西圭三」作曲の、胸が高まるほんとに素晴らしい名曲です。
編曲は今回取り上げる曲全て「岩崎文紀」氏で、サビのコーラスは「中西圭三」自身が歌っています。
J-POP史上にいくつかある神がかり的に素晴らしい「神曲」の1つではないでしょうか。
ZOOのメンバーだったヒロ氏によるエグザイルがカバーしたことは説明するまでもありません。
イントロはダンクラ系アーティスト「d.train」の「keep on」という曲の3:33あたりをサンプリングしています。
この曲を印象付ける、とても効果的なサンプル使いです。
2 careless dance(1990)
時代を感じる、だけどそこがめちゃめちゃかっこいいダンサブルなデビューシングル。
これも中西圭三作曲です。
3 native(1991)
この曲もめちゃめちゃかっこいい中西圭三の名曲。
胸キュンなメロディーが涙出そうになります。
当時は「ヒロ」氏が一番かっこいいと思っていましたが、今見てもやはり1人際立ってますね。
バブル最末期を感じるPVです。
4 Gorgeous(1992)
チューチュートレインに次ぐシングル曲。
相変わらずの中西圭三節炸裂の良曲で、ズーの人気のピークだった頃と言えるでしょう。
5 今夜はブギ・ウギ・トレイン(1991)
元々山下達郎の曲で、作詞は吉田美奈子で、アン・ルイスが歌ったバージョンがオリジナルです。
「present pleasure」というミニアルバムに収録されています。
このZOOバージョンがまた、すごくいいんですよね。
今回は1990年代初頭に一時代を築いたZOOを取り上げました。
今見ても、聴いても、色褪せないかっこよさ、良い意味で時代を感じるノスタルジックな感じがたまりません。
次回は、1990年代に流行した、AORを基盤としたJPOPサウンドの礎とも言えるシティポップの最重要人物の一人、「恋はブギウギトレイン」で曲提供した山下達郎を取り上げます。