〈連想第131回〉
レゲエの定番リディムを連続して取り上げています。
今回もレジェンドレーベル「スタジオ・ワン」のレジェンドグループ「ザ・ヘプトーンズ」のクラシックソング「heptones gonna fight」を使用した「ゴナ・ファイト」リディムです。
ファウンデーションレゲエの王道といった趣のある、心が温かく、楽しくなり、テンションが上がるレゲエの醍醐味が詰まった感動的な名曲です。
サウンド・クラッシュで使われることも多い上げリディムの定番でもあります。
毎度おなじみ、演奏は「サウンド・ディメンション」プロデュースは「コクソン・ドット」で、1968年のリリースです。
- 1 Barry Brown – Give Love(1980)
- 2 Welton Irei – Dread A The Foreinger(1978)
- 3 Earl Sixteen – Love Is A Feeling(1982)
- 4 Michigan And Smiley – Time To Be Happy(1979),Here We Go Again(1983)
- 5 Carlton Livingston – Lonely(1983)
- 6 Yellowman And Fathead – Life Story(1982),Ribit(1983)
- 7 Josey Wales – Love I Can Feel(1985)
- 8 Sugar Minott – It’s All Right
- 9 Little John – I Love You Jah Jah(1983)
- 10 Garnett Silk – Kingly Character(1993)
- 11 Bitty McLean – Sound Bwoy Killing(2007)
- 12 Lukie D – Run To Me
1 Barry Brown – Give Love(1980)
「ゴナ・ファイト」リディム使いの代表曲、「バリー・ブラウン」の「give love」です。
ヘプトーンズのバージョンをそのまま使っていて、往年のレゲエの趣が凝縮された最高に熱い(暑い)1曲です。
2 Welton Irei – Dread A The Foreinger(1978)
ディージェー第2世代に当たる「ウェルトン・アイリー」です。
70年代特有の怪しくアンダーグラウンドな雰囲気がかっこいいです。
「スタワン」と双璧をなすレジェンドレーベル「チャンネル・ワン」からのリリースです。
3 Earl Sixteen – Love Is A Feeling(1982)
「ゴナ・ファイト」リディムの代表曲の一つで、大御所グループ「アール・シックスティーン」の代表曲の一つでもある「ラブ・イズ・ア・フィーリング」です。
オリジナルのオケをそのまま使っています。
4 Michigan And Smiley – Time To Be Happy(1979),Here We Go Again(1983)
掛け合いトースティングが最高に楽しくかっこいいレジェンドデュオ「ミシガン・アンド・スマイリー」から2曲。
1曲目は1979年にリリースされた名盤「ラバダブ・スタイル」に収録されている「タイム・トゥ・ビー・ハッピー」。オリジナルのオケをベースにしています。
もう1曲は1983年リリースのアルバム「シュガー・ダディ」に収録されている「ヒア・ウィ・ゴー・アゲイン」。
「ルーツ・ラディクス」の演奏による時代を象徴するサウンドで、二人のトースティングも当時の代表的DJ「ジョジー・ウェールズ」っぽくなっていて面白いです。
5 Carlton Livingston – Lonely(1983)
「ゴナ・ファイト」リディム使いの代表曲の一つ「カールトン・リビングストン」の「ロンリー・マン」です。
自然体で伸びやかな力の入りすぎていないスタイルが魅力的なカールストン・リビングストンの代表曲の一つでもあります。
プロデュースは80年代前半を中心に数多くの名曲を遺したレーベル「ダイナマイト」の主催者「クライブ・ジャレット」と「ベズウィック’べボ’フィリップス」です。
6 Yellowman And Fathead – Life Story(1982),Ribit(1983)
毎度お馴染みのレジェンド、キング「イエローマン」から2曲。
2曲とも相方「ファットヘッド」との掛け合いが最高に楽しくかっこいい、油の乗り切った時期に収録された充実の2曲です。
1曲目「ライフ・ストーリー」は1982年にVPレコードからリリースされたアルバム「ジャスト・クール」に収録されている「ヘンリー・ジュンジョ・ローズ」プロデュースの曲です。
2曲目「リビット」は、↑5のロンリーマンと両A面でシングルリリースされた曲で、プロデュースも同じです。
7 Josey Wales – Love I Can Feel(1985)
当時の時の人「ジョジー・ウェールズ」です。
当時の時のレーベル「パワーハウス」からリリースされた名アルバム「アンダーカバー・ラバー」に収録されています。
↑3の「ラブ・イズ・フィーリング」のサビのフレーズを使っています。
プロデュースはもちろん「ジョージ・ファング」です。
8 Sugar Minott – It’s All Right
リリース年不詳ですが、間違いなく1980年代にリリースされたであろう大御所「シュガー・マイノット」の曲です。
シュガー・マイノットらしいゆったり優しい曲調で、とても味わい深いゴナ・ファイトです。
9 Little John – I Love You Jah Jah(1983)
少年時代からラバダブで活躍した叩き上げのダンスホールシンガー「リトル・ジョン」です。
毎度おなじみのリトル・ジョン節が炸裂しているテンションの上がる一曲。
「ジャー・ガイダンス」レーベルからリリースされたアルバム「ゲットー・ユース」に収録されています。
プロデュースは「ジャー・ガイダンス」レベール≒「ヘンリー・ジュンジョ・ローズ」です。
10 Garnett Silk – Kingly Character(1993)
90年代前半に大ブレイクし、コンシャスなラスタスタイルを持つカリスマアーティスト「ガーネット・シルク」の代表作の一つです。
元々はディージェーもやっていましたが、その後シンガーに専念し、アイドル的人気があるほど当時のダンスホールシーンを席巻しましたが、1994年銃弾に斃れました。
ハスキーで伸びやかな歌声が存分に発揮されたこの曲は、エチオピア皇帝「セラシアイ」讃歌であり、ガーネット・シルク自身が敬虔なクリスチャンであることを高らかに歌い上げた曲です。
時のレーベル「デジタル・ビー」からシングルリリースされ、アルバム「ギブ・ストレングス」にも収録されています。
11 Bitty McLean – Sound Bwoy Killing(2007)
90年代から活躍しているUKのシンガー「ビティ・マクレーン」です。
タイトル通りサウンドチューンとしてもよく歌われる曲です。
思い切りの良い勢いのあるクリアな歌声がとても素晴らしくリディムとの相性が抜群です。
オケはオリジナルをそのまま使っています。
12 Lukie D – Run To Me
最後はサンチェスなどの流れをくむR&B的な歌い回しのシンガー「ルーキー・ディー」です。
2000年代に「トータル・エクリプス」レーベルからシングルリリースされ、2020年にはレーベルのコンピレーションアルバムにも収録されました。
時代を超えて脈々と受け継がれていることに感激します。
今回はスタワンの定番リディムの一つ「ゴナ・ファイト」リディムを取り上げました。
楽しくてウキウキしてくるようなゴキゲンなリディムです。
さて次回は、またもスタワンのリディム「スマイル」を取り上げます。