〈連想第75回〉
すぎやまこういち先生によるドラゴンクエストの名曲の数々を連続して取り上げていますが、今回はシリーズ中唯一PS2でリリースされたⅧを取り上げます。
ドラクエⅧは、初めて3D化されたもので、当時は「3Dになったらもはやドラクエといえるのか?」みたいな論調が本気でありました。
だからこそ、ドラクエらしさを大切にしようということで、とても丁寧にドラクエらしさを追求し、結果、シリーズ中の名作の1つとなったのです。
そういう背景があった中で、音楽もとてもドラクエらしい曲で統一されています。
全体的にⅣやⅤ系の、雄大で美しい曲調のものが多い印象ですが、とにかく全曲クオリティの高さが半端なく、心に残る、グッとくる名曲が目白押しです。
中には、Ⅲのラーミアのテーマ「おおぞらをとぶ」が使われるなど、往年のファンが唸らされたであろう曲使いもありました。
今回はそんなドラクエⅧの中から、5選します。
今回もゲームバージョンとオーケストラバージョンをそれぞれリンクします。
Ⅷは全体的に、特にオーケストラバージョンが雄大さや美しさが際立ってとても素晴らしいです。
1 馬車を曳いて
ゲームのプロローグでかかる曲です。
このゲームを、Ⅷの音楽を象徴するような雄大で美しい曲です。
これから始まる冒険に胸を馳せワクワクしてくるだけでなく、心の琴線に触れ、感動して鳥肌が立ってきます。
2 広い世界へ(Ⅷ:フィールド)
名作揃いのフィールド曲の中でも一際雄大で美しい大名曲です。
3Dになって世界を遠くまで見渡せるようになった世界観を、タイトルの通り音楽でも表現しています。
すぎやまこういち先生はやはり天才か、と思わずにいられない、広い世界を感じつつも、とても美しく胸に迫るシリーズ屈指の名曲です。
この曲を聴いていると、このゲームに、この曲の素晴らしさに、そしてすぎやまこういち先生の存在に、心から本当に感動します。
3 神秘なる塔(Ⅷ:塔)
タイトル通りとても神秘的な雰囲気の塔のテーマです。
路線的にはⅤのように美しく儚い感じの曲調で、塔シリーズ中Ⅴと並びツートップの名曲と言えるのではないでしょうか。
何か薄暗い場所に光が差し込む神秘的な場所のイメージで、神聖なものを感じます。
4 海の記憶(Ⅷ:海)
Ⅳ以降、毎度壮大な曲調が多い海シリーズですが、この曲も同路線で、ⅤやⅥの神ぶりと並ぶ素晴らしい曲です。
Ⅷらしい雄大で美しい、そして心にぐっとくる、「馬車を曳いて」や「広い世界へ」と同じく、本当に鳥肌が立つほど感動する曲です。
5 空と海と大地(Ⅷ:エンディング)
エンディングテーマです。
神曲だらけのⅧの終わりにふさわしい、始まりからひとつながりかのような、これまた雄大で美しい曲です。
どの曲でも同じ表現をしてしまっていますが…それほど音楽の世界観が統一されていて、どれもこれもたまらない気持ちにされられるものばかりなのです。
今回はナンバリングタイトル唯一PS2からリリースされたドラクエⅧから5選しました。
本当に毎作毎作感動を与えてくれるこの音楽は、数百年先まで日本の遺産として遺っていくでしょう。
さて次回は、長く続いたドラクエシリーズを最終回にしたいと思います。
Ⅸ〜Ⅺまで一気にいきたいと思います。