すぎやまこういち⑨〈ドラゴンクエストⅥ〉5選 

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〈連想第73回〉

前回はスーパファミコン第一弾で、名作として名高いドラクエⅤの曲を取り上げました。

今回はスーファミ第二弾にして最後となった1995年リリースのドラクエⅥの曲を取り上げます。

Ⅵはドラクエシリーズの中でも異色の作品で、ドラクエらしくない、とよく言われるように王道のRPGとはちょっと違った趣があります。

しかし、ⅢやⅤなどの定番人気に対して、「Ⅵが1番」と言うファンも多く、独特の世界観が人気の作品です。

そして音楽もまた、全面的にシリーズ中異色の雰囲気のものが多いです。

ドラクエっぽくない、クラシックっぽくない、けど名曲、という独特の曲がたくさんあります。

今回はそんなⅥの曲から5選します。

今回も、オリジナルバージョン→オーケストラバージョンの順にそれぞれリンクします。

1 さすらいのテーマ(Ⅵ:フィールド)

上の世界と下の世界の2つの世界を行き来する独特の世界観の中で、下の世界のフィールド曲です。

世界によって速さが異なるバージョンとあわせて3パターンある曲ですが、最も早く軽快なテンポなのがこの曲です。

これまでのフィールドの曲と比べると淡々としている印象ですが、それがむしろくせになります。

ずっと聴いていたくなるかっこいい曲です。

2 エーゲ海に船出して(Ⅵ:海)

ドラマチックで美しい海のテーマ曲です。

ドラクエの海シリーズでは、Ⅴと並んでツートップの名曲ですが、曲単体の美しさドラマチックさでいくとシリーズ中最高の名曲と言えるのではないでしょうか。

実際この曲は、すぎやまこういち先生が長い間温めていた曲だったらしく、満を持してⅥの海のテーマとなったようです。

雄大かつ幻想的で、儚げでとても美しい曲です。

3 空飛ぶベッド(Ⅵ:空)

異色な雰囲気のⅥの曲の中でも一際個性的な空のテーマ曲です。

ドラクエっぽくないというか、良い意味でゲーム音楽っぽい感じ、軽快でごきげんな曲調の中に、儚く幻想的な美しさもあるという不思議な名曲です。

「さすらいのテーマ」と同様、ずっと聴いていたくなるクセになる曲でもあります。

4 精霊の冠

幻想的で美しく、そしてどこか悲しげでドラマチックな曲。

SFC版では冒頭がFFっぽい感じがあり、これまた今までにない異色の感覚の名曲です。

ドラクエ「11」でも使われています。

5 敢然と立ち向かう(Ⅵ:ムドー)

かっこいい系のボス曲。

「緊迫感があって煽られる感じ」や「スローテンポで重々しい重厚感のある感じ」という今までのパターンにはなかった曲で、とにかくかっこいい「ボスに立ち向かう感」がある映画のワンシーン的な勇ましい曲です。

いかがでしたでしょうか。

Ⅵが独特で幻想的な雰囲気を醸し出しているのは、音楽によるところも大きいのかもしれません。

さて、次回はⅦ以降の曲を取り上げていきたいと思います。

後々にまで残る名曲がまたどんどん出てきます。